このブログでは片山洋次郎氏の提唱する身体間の共鳴を利用した愉気法についてと、私がそこから得た知見に基づいて野口整体を気的に再検証することをテーマにしています。

​(身体間の共鳴を利用した整体ブログ)

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睡眠時の気の流れ(野口整体の上下体癖と合わせて考察)

片山洋次郎氏の「気ウォッチング」(単行本)「整体、共鳴から始まる」(文庫版)に睡眠に入るときの気の流れの特徴が書かれています。 睡眠に入る場合、緊張をゆるめて発散することが必要である。 目が覚めている時は、背中から頭頂、頭部から胸・腹へという流れが強い(督脈系)。ところが睡眠中は会陰から腹部を通って頭部(目の高さより下)へ上がり、頭部から脊柱へ下がる流れが優位になるようなのだ(任脈系)。入眠するととくに頭から背中→足へ向かう流れが強くなって、足がまず温かくなってきて、次に涼しくなってくる。つまり全体にエネルギーの発散が高まって、身体の緊張がゆるんでくる。お腹の中は温かくなる。頭頂と会陰が十分に弛んでくると、会陰からエネルギーが腹部に入り、身体の中心を貫いて頭頂から抜ける。 以上引用です。 野口整体では上下体癖と言われる、「頭脳型」の傾向の強い人の椎骨は上に持ち上がる、と言われています。椎骨が持ち上がるということは、背中側を下から上に持ち上がる力が常に働いている、ということです。「考える」「思考する」こと自体が椎骨と腸骨を上に持ち上げる、とも言われています。片山さんも同じように言っています。 これが果たして本当なのか、私の気の反応から検証してみたいと思います。 まずは覚醒時の督脈の気の流れからです。 背中側を骨盤から頭に向かって、気の流れをイメージすると、背中がまず涼しくなります。 頸椎と後頭部のつなぎで、気の流れがあふれて(そこで引っ掛かるので)腕、脚がばっと涼しくなります。この部分がまず一つの関門でここから頭蓋骨の中に気が入る入り口があるようです。なぜそのように考えるかという

くしゃみなどの生理現象を利用して気の感覚をつかむ

野口整体では活元運動という健康法を奨励しています。活元運動というのは簡単に言うと、体をコントロールする意識を捨てて動きに身を任せるという野口整体の健康法です。くしゃみも体の勢いが動きを生むという意味で活元運動の一種とも言えます。ただ活元運動の場合、かなり激しく動くので、やれる場所が限定されてしまい、動きの惰性、勢いで体を痛める場合もあるのでかなりハードな面があります。そのためか片山洋次郎氏のワークショップでは活元運動は行われていません。 また活元運動の場合、身体の動きが中心で、繊細な気の感覚を感じるエクササイズとしては不向きです。 身体の外側を流れる気は、身体の内側に籠った余分な緊張を取り除く「発散する」勢いです。体の様々な部位のこりやだるさ・重さが取れていくときにシップを張ったように涼しく感じる、というのが代表的な整体での反応です。 生理的な現象としては、くしゃみやおしっこをしたときにブルブルしたりする感覚が、身体から気が発散するわかりやすい例です。 この生理現象時に体表が涼しくなる感覚が起きた時、自然に体の外側に意識が行きます。 普段だと、この感覚を振り切るために自然とぎゅっと身を縮めてしまいますが、あえてこの涼しい感覚の残り香を積極的に感じ、全身に広げるという風に意識します。 全身で涼しさの風を感じ、その感覚に身を任せるのです。 反応としては 自然に反射運動で瞬きが起こる。 そして全身の気の発散がある程度進むと今度は下腹部が温かくなってきます。 気が発散しきると体は自然に集中して温かさが生まれるのです。 また、この外側に流れる気に身を任せることに慣れてくると、自然に身体が

気の流れる方向を知る方法

ここのところ野口整体の頭部や腹部の調律点について、片山洋次郎氏の身体観察法の立場からレビューを書いてきました。 一般的な療術では、基本的にはあるポイントを触った効果は、触っている部分の触覚の変化や、見た目の形の変化からしか図ることができません。 気の流れを重視する野口整体でも、基本は同じです。 片山氏の整体では、施術者自身の身体の内側に起こる感覚の変化を総動員することにより、あるポイントを触った時の波及する力の流れを捉えます。 自分自身に触った時は、もちろん自身の身体の内側の観察するのですが、他人に触った時にも「身体同士は共鳴する」という性質を利用して、施術者自身の身体の内側の感覚をモニターすれば、他者の身体の内側のエネルギーの流れを感じることができます。 誰でも訓練すればこの身体の内側の気の流れを感じることができます。またホームページや当ブログで書いてきたように、この感覚は、日常生活の中で日々感じている感覚の延長です。 片山氏の著作でもセルフ整体での基本的な「気の反応」の記述があります。 身体の内側が温かくなる、 ちくっとする、ジーンとする、疼く、びりっとした電気的な感じ 何かが流れている感じがする 体表がシップを張ったように涼しくなる、内側から外側に抜ける感じ ​ 筋肉が弛む(逆に張ってくる感じがする、) 筋肉がぴくぴく動く。反射運動する 呼吸が深くなって(下腹で自然に呼吸)ほっとする、落ち着く感じがする 頭・首・肩が軽くなる 視界が明るくなる(目頭回りから気が発散して涼しくなる結果そうなる。涼しくなる手前で詰まってしかめっ面になるときも多い) ​ 気は発散する時の反応と集

野口整体腹部第4の気的反応

野口整体腹部シリーズ最終です。 場所は左肋骨弓に沿って、剣状突起と側腹の中央で、腹直筋にぶつかったところとあります。肋骨の内側にあるという見解もあり、肋骨の中に向かって押圧する場合もあります。 感情と関係があり、情緒の状態を表す。ヒステリー玉と表現されることもあります。 ヒステリーになるとぽこっと玉のように張る、といわれています。 臓器的には胃そのものでしょう。先の腹部5で述べましたが、触る前に「胃」と思って触ると肋骨の肋骨弓の少し中側に反応がします。ちなみに「胃」と思った場合腹部2のポイントも反応があります。2が出口に近い幽門側で4が胃底(胃の上部)付近だと思います。 以下が自分の身体に触った反応の観察です。 左腸骨筋(腸骨の腹側から大腿骨に繋がる筋肉)が反射で動き出す。左内股側に気が流れ力が入る感覚がする。 同時に左肩が涼しくなり、左胸鎖乳突筋に疼く反応が出る。左耳の下に詰まる感じが出る。これは肩甲挙筋という方を引き上げる筋肉が縮もうとする時の反応です。 左半身よりも右半身の外側が涼しくなる反応が強く出始める。この反応自体は腹部第5を触った時と同じ反応です。 私の場合、右がエネルギー過剰、左がマイナス傾向があるので左が満ちて、自然に右の過剰分からエネルギーの発散が起こっているようだ。 以上反応おわり 反応としては腹部5の左右逆の反応です。 胃が弱ると左腸骨筋が弱くなるので整体の現場ではこの二つを同時に触るとより効果があります。 胃の裏側に脾臓があり、左右体癖のページにも書いたのですが、腹部第四を触ると同時に裏側あたりの脾臓も触ってあげるというのもかなり効率的なさわり方です。

野口整体腹部第5(痢症活点)の気的反応

今度は野口整体腹部第5の気的レビューです。 もう一度お断りしておきますが、私は野口整体系の整体を学んだことはありますが、それは短い期間であり、知識としては基本的なことしか知りません。 腹部第5の場所のポイントの場所に関しても、一般の書店で手に入れることのできる知識によるものと、私が短期間学んで記憶していることを元に書いています。 またこのレビューは片山洋次郎氏に学んだ「共鳴を活用した愉気法」によって観察した、私の気的な体感です。正統の野口整体からの立場ではない「観方」が何かの参考になればと思い書いています。 さてこの腹部第五は痢症活点とも呼ばれており、あらゆる中毒に用いる急所とされています。場所としては右肋骨弓に沿って、剣状突起と側腹の中央で、腹直筋にぶつかったところ、とされています。 あらゆるポイントを探す時に人が無意識にしていることがあります。 まず腹部第五とはこのようなポイントだという知識をまず頭に入れ、そのあとにこのポイントを探します。 そうするとそのあたりで体が反応します。 しかし腹部5を探そうとせずに触ると反応がしません。 要するに「腹部5」と思えば腹部5が反応してしまうのです。 これは自分に触るときも、他者に触るときも同じです。 意識的であれ、無意識であれ自分が設定した「意図」に従って身体は「感覚する」のです。 ということは最初に「意図」したことに従って現実が見えてしまうという罠にはまってしまう危険をいつもはらんでいる、ということです。 この危険性があるために、私は普段なるべく決まった「ポイント」を探す、ということはせずにもっと大きな枠を設定して観察しています。

野口整体腹部第三(下丹田)の気的反応

今度は腹部第三についての気的レビューです。 野口整体における腹部第三は恥骨から指3本上あたりです。 吸う息でも吐く息でも力が充実しているのが良い、触って温かいのがよく、婦人科系の疾患がある人は冷たく感じられるようです。 腹部第三のポイントに当たると、反射的にンーッという声と共に吐く息が促されます。これは何回やってもそうなります。これは触った瞬間にグッと下腹部に力が入った時になる反応です。触った反応は腹部第一(みぞおち)を触った時と非常に似た反応が起きます。腹部第三より下の恥骨、生殖器付近に気が集まり、下腹部に力が入り吸う息が深くなる。脚からは外側からは発散して涼しくなる反応と共に、膝が真ん中に寄ろうとします。これは内股の気が流れ骨盤が締まるときの反応です。この反応と同時に頭からは気が発散して全体的に涼しくなります。 反応の質としては頭部第一を触った時と同じですが、骨盤の集中する力が先行して、それに呼応して頭側が発散する反応が出るようです。 反応が収まって、背中側の骨盤を触ってみるとまだ反応があります。残っていた過剰な緊張部分から発散して骨盤が涼しくなる反応が促されます。 腹部第三のみを触るとどうしても骨盤側の余計な緊張が残ってしまうようなので、腹部第二と同様に骨盤側の仙椎2番辺りに手を当てて挟む感じで触った方が、よりバランスがスピーディーに取れそうです。 吸う息でも吐く息でも腹部第三に押し返す力が感じられ、呼吸がすごくゆっくりになります。ここまで行けば良い状態です。 追記 腹部123の気的反応を比べてみると腹部第2だけ系統が違う反応のようです。 2に関してはもう少しウォッチして

野口整体腹部第二(中丹田)の気的反応

続いて野口整体の腹部第二の反応をモニターします。 胃腸の動きをよくするポイントです。 吸う息で力が入り、吐く息で抜けるのが良い状態とされています。 この入る~抜けるのめりはりがはっきりしているほど、身体のバランスをとる力がある良い状態です。 呼吸のめりはりがうまく働いていないと、腹部第一(みぞおち)が硬くなり、腹部第三(丹田)の力が抜けやすくなります。 片山洋次郎氏はこのポイントは腰椎の23間と平行ラインにあるポイントとして、よくここに手を当てて右側に軽く引っ張り十二指腸の動きを改善するのに使用しています。 場所はへそよりも少し上のあたりです。 この場所の反応に関しては片山さんが「気ウォッチング」で詳しく書いているので、私が試す前に書いておきます。以下引用です。 「整体」の現場では、このあたりに弾力がない場合、お腹側から気を送るような意識の仕方をすると、ますます通らない。(略)無意識に手をすこし引くような気持ちにしてやりたくなる。そうすると気が向こう側からこちらへ通ってくる感じがすることに、気が付くようになった。(略)そのようにして気が通ってくると、腰から始まって、お腹に向かってお腹の表面、腰とお腹の中間という感じで温かくなる。すると脚の周り(特に外側)、足の裏がすずしくなってくる(脚の流れが詰まり気味の時は、まず温かくなってからすずしくなってくる)。頭から背中~脚へと流れが強くなるのである。背骨の周りとお腹の中は温かくなる。腰(腰椎2-3番)から中腹部へ気が通ると全体が一気に動き始める感じがするのだ。 以上引用 次に私自身の反応を今から試します。 まず腹部第二自体に少し疼くよ

野口整体の腹部第一(上丹田)の気的反応

野口整体の腹部第一とはみぞおちの部分です。 息を吸っても吐いてもゆるんでいる状態(虚)が良いとされています。 頭の緊張と連動する、と言われています。 また、どのような病気・症状の時にもここに反応し、硬直すると言われるくらい重要なポイントです。 この部分を触った時の反応をモニターしてみます。 触ってすぐに盆の窪(後頭部と首のつなぎ目の真ん中あたり)が涼しくなる。 耳の後ろ(乳様突起)も涼しくなり、腕の表面も涼しくなる 気が上から下に降りる、というよりも下から上がってきて後頭部と首のつなぎ目から漏れている感覚です。腕は体幹側から指先側に降りていきます。右腕の反応が強い。 その後、恥骨、生殖器辺りに気が集まり始める。 吸う息で下から上に体の中を気が上昇して、首(喉の部分)で引っ掛かるので、自動的に首が動く~顎を自然に引く感じも起こる、吐く息の時には、外側に発散する反応が出る。 首と後頭部の部分の詰まりがなくなったのか気がさらに上に上がり、高速の瞬きが起こる。これは下から上に気が体の内側を上がってきて、目の位置で詰まった時に典型的な反応です。 この間ずっと恥骨、生殖器あたりは気が集まっている感じが続いています。脚が反射的に動き股関節の動きも調整される。特に左側 まばたきがおさまると自然に気が外側に発散され涼しくなる、と同時に笑顔(微笑=アルカイックスマイル)になる、これも眉間・目頭辺りからの気の流れがスムーズになった時の典型的な反応です。 このような反応が起きました。 今は自分の右手と左脚の気の流れが悪いので、それを補正する反応で右腕が左より涼しくなり、左股関節の動きが誘発されました。

イメージ(図)を使ったセルフ整体

片山洋次郎氏の「共鳴を活用した愉気法」は施術者自身の生命感覚(暖かい、寒い、痛い、気持ちいいなど身体の内側で感じる感覚、および身体の外側まで広がる感覚も含む)をモニターすることにより、受け手の方の身体の生命感覚を共鳴的に直接感じる、という手法です。 片山さんのところで学び始めてから数年したころに、他者に意識を向けるのではなく、頭蓋骨の模型や、骨格図などに意識を向けたり、触ったりしても、自分の身体に気の反応が起こることに気づきました。初めて気づいたときには、驚いたと共にイメージをみても他者をみても自分の身体に反応するなら、自分に起こっている反応はただ他者を鏡にして自分の状態を見ているだけなのではないか?と疑問に思いました。 どのような分野でも、全てのものは自己投影、自分の濁ったフィルターを通したものでしかない、という面はあるのは確かです。 特に片山氏の「共鳴を活用した愉気法」では施術者自身の身体感覚をモニターにするので尚更です。 ただ、曲がりなりにも整体を始めてから20年ほどたち、もちろん自分の投影の部分もあるのですが、診る人によってそれぞれ全く違う反応が起こるという事実から、初期のころのそういった疑問は今となってはありません。 さて、長い前置きになったのですが、イメージを使って反応を見る利点です。 それは自分では空間的にイメージしにくい場所にアクセスできる、ということです。 頭蓋骨の模型などを使うと、目の奥の部分や直接見えない部分を意識するだけで、その部分がどのような反応を引き起こすのか、確かめることができます。今はネットなどでも3Dの人体解剖図が見れますので、臓器から、筋肉ま

野口整体の精緻な身体観察

野口整体の身体の観察は非常に細かいです。 初めて野口整体に触れた人は、その精緻さに「すごい」と感心すると思います。 腎臓に関係ある胸椎の10番の捻じれが胸椎の5番に伝わり云々、という具合です。 本当はもっとややこしいのです。 野口整体は「正解」のある世界です。私が野口整体を学び始めた時に感じたのですが、既知の知識に自分を合わせる答え合わせ的なところがどうしても堅苦しく、私には向かなかったのです。正解にあわせるよりも、自分の内側の感覚から「解」を見出していくほうが自分の性に合っていたので、片山さんのところで「自由」に学ぶことを選びました。 しかし今自分の内側の気の感覚から「野口整体」をみると非常に面白い。 片山洋次郎氏の「身体間の共鳴を利用した愉気法」は自分の身をもって体の連動を観察できる掛け値なしに優れたテクニックだと思います。 「気のエクササイズ」として調律点を触りながら、自分の気の反応で確認すると色々なことが見えてきます。 私は野口整体の内部のものではないので、野口整体のテーゼに縛られず、気の流れから見た「野口整体」を検証していきたいと思います。 野口整体系の著作では岡島瑞徳さんの本は非常に観察、理論建てが的確で面白いです。 野口晴哉氏の本を読んでもよくわからない体の連動が、わかりやすく理論建てして説明されています。