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このブログでは片山洋次郎氏の提唱する身体間の共鳴を利用した愉気法についてと、私がそこから得た知見に基づいて野口整体を気的に再検証することをテーマにしています。

​身体間の共鳴を利用した整体ブログ

仙台の整体・仙台駅歩7分

執筆者の写真otua87

左右体癖と消化器の関係

更新日:2020年2月3日

食べることと何故左右の偏りが関係するのかについての考察です。

前後の動きと行動

上下が頭

などは非常にわかりやすいというか納得感があるが、左右と食べる、というのは直感的には理解できず、長年放置してきました。

左右は自律神経系と関係が深いという記述が野口整体の著作にはあります。

左右は食べることにエネルギーが集中する体癖です。

消化器の動きは自律神経の働きによる、ということから左右体癖と自律神経系のつながりは納得できるものですが、何故それが左右の動きと連動するのか、という問題は残されたままです。


唯一手掛かりになりそうなものは「整体。共鳴から始まる」片山洋次郎著p149~p150の記述くらいです。


「動物の場合は発生の過程で、体表が内部に引き込まれて、原腸をつくり、そこから消化器官や呼吸器に分化していく。つまり自力で栄養が作れないわけだから、食べ物として外部からとりこむ必要があるわけで、それが植物との分かれ目でもある。空間から内部を切り取るだけでなく、もう一度外部を体内に取り込む、あるいは飲み込む動きである。そしてまた消化管をもつことによって中心軸ができてくる。

~中略~

消化管によって外部を体内化する運動環が生まれると同時に、中心軸をもつことによって非対称性を生む。つまり消化管に入り口と出口(口と肛門)があるので、球体に上下、または前後という非対称が生まれ、ヒトの場合は中心軸に対しては左右の対称性だけが残ることになる。

~中略~

「体癖」での中でいえば、左右型3、4種(消化器型)はこの左右バランスの感受性(消化管中心の感受性)が高い体質である。

~中略~

左右型の体質的な感性はその辺に基礎がある。正しい正しくないというようなことよりも、食べたいか、食べたくないか、好きか嫌いかというように、生理的好悪が判断の基準といってよい。」


この記述が正しいと仮定すると、「良質な」左右体癖は左右のバランスを取ることに長けていて、「左右差がない」ように思えます。

しかし3種は右偏りで食べ過ぎ、4種は左偏りで食べれないという風に一般に特徴づけられています。とすると「左右差がない」ではなく左右の振幅でバランスを取る傾向が強いと考えるのが妥当かもしれません。


身体の中の内臓で左右偏りを生む原因として考えられるのは、内臓自体の位置の偏りしか考えつきません。消化管のみに限定して考えれば、胃は体の左寄り、肝臓は右寄り、胆のうは右寄り、脾臓は左寄り、すい臓は左?、小腸?、大腸?です。

消化器系統以外で左右位置のずれがあるのは心臓で左に偏っていますが、大きくずれているわけではありません。

消化器系統の臓器が左右非対称の位置にあるので、消化管中心の感受性は必然的に左右の動きを生む、と考えるのが妥当な考え方でしょうか。


ここからは試しに自分の身体に意識を向けて起こった反応を書きます。

パッとやってそのまま書いたものですので、参考程度にしてください。


気的な感覚の実感として、身体の右、左側面に意識を向けて気を発散させることは簡単なのですが、直接消化器の働きが連動する、とはあまり感じられないし、内臓にあまり反応してきません。

しかし個別の臓器、例えば肝臓に意識を向けて集中すると、右肩(肩甲挙筋辺り)~右ひじ、右側頭部疼き~右腸骨から発散と反応が起きます。この反応からすると食べ過ぎは右肩が上がり肩がこる、という野口整体理論は肝臓と関係があるとしか思えません。

胃に集中すると左肩~肩甲挙筋~乳様突起~耳ラインに反応します。

脾臓は胃の裏で左腸骨側背面~ハムストリングに反応が行きます。すい臓は首から上の発散が強まります。

胆のうはあまり意識できません。

小腸は身体の中央の流れが強まり、上下に反応が広がります。

大腸は意識するのが苦手のようです。


ざっとこのような反応があります。

左右の顕著な差のある反応は肝臓・胃・脾臓です。

大腸は全部ではなく分割して意識すると反応が起きました。

大腸は上行結腸(右寄りにある)のみ下行結腸のみに意識を向けると肝臓、胃に意識を向けるのと似た反応ですが、より身体表面からの発散傾向が強く起き、肩にピンポイントで反応は起きません。大腸は挙筋ではなく胸鎖乳突筋と連動している感じがします。


左右体癖に関しては私にとってまだ最大の謎が残されているのでまた別の機会に書きたいと思います。


追記 後日、体の右左に気を誘導する位置をずらしてみて検証しなおしました。

この記事を書いたときは体の一番外側の表面から気が発散するように意識して流れを観察していました。今回もう少し大きい範囲で、つまり右半身、左半身という意識で気が流れるようにしたところ、胃や肝臓にも反応がありました。大きな範囲で気を意識した場合の特徴でもあるのですが、もわっと体の周りに広がるように気を全体で感じるのですが、流れる感覚は弱まります。

前回のやり方だとこめかみや、腕・足外側から気が発散する流れは強いです。






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